今年の漢字

 日本漢字能力検定協会では毎年、暮れが近づくと「今年の漢字」を公募して決めている。もはや旧聞に属するが2010年の「今年の漢字」は、「暑」に決まった。ウーン、これには誰しも納得だろう。こういう面白い遊びは、漢字のある国でしかやれない。

 私個人的には、2010年「今年の漢字」は断然「痛」である。またまた話が病気自慢シリーズになりつつあるが、とにかく今年は痛かった。今も痛い。
 
  夏には、虫垂炎になって入院した。これは一週間ほどで治ったが、秋になると右足の膝が痛み出した。原因は分からない。インターネットで「膝の痛み 原因不明」で検索すると4000件以上ヒットする。同病者がたくさん居るらしい。
 膝痛は既に3ヶ月におよぶ。この間、国外逃亡も企てたけれど、足を引きずって歩くのでは少しも楽しくない。

 年末に、病院嫌いの私もついに妻に首根っこを掴まれて、東京赤羽のK病院整形外科に出頭した。夏に腹痛で入院したところだ。

 X線撮影の結果では骨には異状なし。軟骨も正常。

私「痛風とか偽痛風では?」
先生「違います」
私「関節リュウマチは?」
先生「違います」

私「変形性膝関節症では?」
先生「よく知ってますね。全部、違います」

というわけで結局、医師にもよく分からない。要するに加齢によるパーツの劣化ということのようだ。

 大学関係者の忘年会で、皆さんの「今年の漢字」は何ですか?と聞いてみた。
「忍」とか「忙」という答えが返ってきた。皆さんの日頃の生活が目に見えるようだ。(「酒」もあったけれど・・・)

 とにかく、もう「暑」や「痛」は御免こうむりたい。2011年の私の「今年の漢字」はもっと良いものになって欲しい。「金(かね)」でも「楽」でもいい。「恋」でもいいぞ。


                                        (Dec. 2010)

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