磁性特論I

 

1.  講義の基本情報

 

配当年次     博士前期課程1年前期

配当学部     理学系研究科

配当学科     物理科学専攻

開講曜日・コマ  火曜・3コマ

教室       A13-229

 

2.  担当教員の基本情報

 

担当教員名    細越裕子

研究室      A13-213

連絡先      yhoso@p.s.osakafu-u.ac.jp

オフィスアワー  火曜・14:40~17:00

講義情報提供ホームページ 

http://www.p.s.osakafu-u.ac.jp/~yhoso/index.html

 

3.  授業目標

 

物質の磁性は物性物理学の重要な研究対象であり、その理解は量子力学によって得られる。磁性の本質は強く相互作用している電子系の多体問題に根ざしており、そのために多彩な現象、興味深い物質が発見されてきている。本講義では、学部で習得した基礎知識をもとに、幾つかの重要な概念を学生が理解することを目標とする。主な項目は、原子の磁気モーメント、交換相互作用、スピンの秩序状態、磁気相転移、磁気異方性、磁化測定法、分子性磁性体、などである。

 

4.  教科書

 

久保健・田中秀数 著「朝倉物性物理シリーズ7 磁性氈v(朝倉書店)

 

5.  参考書

 

・宇野・津谷・森田・山下 共訳 「キッテル 固体物理学入門 ()(丸善)

・安達健五 著「物性科学選書 化合物磁性(局在スピン系)(裳華房)

・近角聰信 著「物理学選書4 強磁性体の物理(上、下)(裳華房)

 

6.  授業時間外の学習(準備学習等)について

 

シラバスに沿って講義を進めるので、教科書の該当箇所の予習と復習をしてください。講義の最後に小テストをします。

 

7.  授業計画

概要

備考

1

全体のイントロダクション、電子の磁気モーメント、反磁性

 

2

原子の磁気モーメント

 

3

孤立原子の常磁性

 

4

結晶中の磁性イオン、結晶場

 

5

交換相互作用

 

6

平均場近似

 

7

磁化測定から得られる情報

 

8

スピンの秩序状態、強磁性秩序

 

9

反強磁性秩序

 

10

近似理論、臨界現象

 

11

磁気異方性

 

12

超交換相互作用

 

13

分子性磁性体の基礎

 

14

分子性磁性体の磁気相互作用

 

15

分子磁性体に対する最近の話題

 

 

試験

 

※講義の進度に応じて若干変更される可能性があります。

 

8.  成績評価

 

成績は, 平常点・小テスト・レポート6割, 定期試験4割で評価します。