自然科学類 / 理学部物理科学課程 / 物理科学科物理科学専攻(博士後期課程)の教育理念・目的と教育目標 

物理科学専攻(博士後期課程)の教育理念・目的

大学院物理科学専攻博士後期課程では、教員の個人指導のもと、各自が個別のテーマを設定して最先端の物理科学研究を遂行することを通して、物質や事象の本質を理解する能力と洞察力、英語によるコミュニケーション能力を重点的に鍛錬します。研究の遂行能力に加え、新たな研究計画の立案と評価を行うための能力とディスカッション能力を鍛錬し、自立した研究者・高度専門職業人として社会に貢献できる人材を育成します。

物理科学専攻(博士前期課程)の教育目標

上記の理念・目的を実現するために具体的な教育目標を下記のように設定します。

1. 物質の示す多様な物理的性質を結晶構造、電子構造と関連付け、外場の影響下で生ずる多彩な物理現象の理論的・実験的解明を目指す物性物理学に関する先端知識と実験手法を修得する。

2. 原子や分子の凝縮した系において、電子相関や多体効果によって生ずる興味ある性質を研究し、普遍的な物理的性質を深く理解する物性理論に関する解析的および計算的な研究手法を修得する。

3. 星の形成過程を探ることで星と銀河の起源と進化を解明し、さらに宇宙と生命の起源を探ることを目指す宇宙科学に関する先端知識と実験手法を修得する。

4. 現在および過去の地球の動きや地球の歴史を調べ、地殻・マントル物質の変形や長期反応の解明を目指す地球科学に関する先端知識と実験手法を修得する。

5. 英文テキストや最新の英語論文を読む能力、研究成果を英語論文として発信する能力の鍛錬を通して、コミュニケーションツールとしての英語力を高め、国際的に活躍してゆくための能力を養成する。

6. 最先端の物理科学研究に携わり、解答未知の課題に対して、理論と実験の両面から取り組める能力を養成する。ディスカッションにより問題点を明確にしつつとりくむことを通して、調査・研究の方法を修得するとともに、ディスカッション能力、発表能力、問題解決能力を養い、論理的な思考力、明快にコミュニケーションをとる能力を鍛錬する。

7. 新たな研究計画を企画・提案して互いに評価しあうことを通して研究の立案能力と評価能力を鍛錬する。

物理科学専攻(博士後期課程)の教育目標とカリキュラムの対応

大学院物理科学専攻攻博士後期課程では、教員の個人指導のもとで、各自が個別のテーマを設定し、最先端の物理科学研究を遂行することがカリキュラムの中心となります。指導教員との緊密なディスカッションを基に、研究計画の立案、実行、成果報告(論文発表、学会発表)を行います。また、各自の研究テーマとは独立に新たな研究計画を企画し、専攻所属教員全員の参加する場で提案して互いに評価しあう「研究企画ゼミナール」が必修科目として課されています。

物理科学専攻(博士後期課程)の教育目標と各履修科目との関係を以下に示します。
授業ジュギョウ科目名カモクメイ 単位数タンイスウ 物理ブツリ科学カガク専攻センコウ博士ハクシ課程カテイ)の教育キョウイク目標モクヒョウ
1 2 3 4 5 6 7
必修ヒッシュウ科目カモク    
研究ケンキュウ企画キカクゼミナール II 1          
物理ブツリ科学カガク特別トクベツ演習エンシュウVA,VB カク1
物理ブツリ科学カガク特別トクベツ演習エンシュウWA,WB カク1
物理科学特別演習XA,XB カク1
物理科学特別研究ケンキュウVA,VB カク2
物理科学特別研究ケンキュウWA,WB カク2
物理ブツリ科学カガク特別トクベツ研究ケンキュウXA,XB カク2
必修ヒッシュウ科目カモク合計ゴウケイ単位タンイスウ 19  @
選択センタク必修ヒッシュウ科目カモク    
物理ブツリ科学カガク特別トクベツ講義コウギIIA, IIB, IIC, IID, IIE, IIF カク1    
選択センタク必修ヒッシュウ科目カモク合計ゴウケイ単位タンイスウ 1以上イジョウ  A
修了シュウリョウヨウするゼン単位数タンイスウ 20  @+A

備考
(1) 本課程に1年以上在学し、かつ優れた研究業績をあげた場合には、標準履修年限である3年間よりも期間を短縮して学位を取得することが可能です。
(2) 本課程には、在職する機関・企業等での研修を継続しながら本専攻の教員による研究指導を受けて学位を取得することが可能な「社会人特別枠」が設けてられています。